July 30, 2008

お茶の心にふれて

昨晩の雨。
また亜熱帯気候のスコールみたいで、災害にならないようにと願いつつも、
久しぶりの雨粒に、威勢の良い雷鳴もどこか心地よく感じていました。

通り過ぎてみれば埃も洗い流し、空気はすっかり入れ替わった様子。
生き返るような涼しい風と虫の音に、そういえば今年の立秋はとカレンダーを
めくると、8月7日でした。あと一週間と少し。

七草玄関の寄せ植え。
寄付き待合のうちわ待合にあった鮮やかな色と切り絵が美しいうちわ。奈良で作られているものだそう。




先日、用事があって久しぶりに神谷町の大叔母を訪ねました。
この家の娘である、私を可愛がってくれたお姉ちゃんがお嫁に行って間もなく私も結婚し、以来すっかりご無沙汰ばかり。

掛け花水羊羹
涼しいこちらへと通された先は、大学時代にお茶のお稽古をしていた懐かしい部屋。
この日も朝からお茶会があったようで、お軸と花が掛けてあり、まずはと冷たいお絞りにお茶を出され、やっと汗が引き人心地がしたころ、水羊羹があるのよ、いかが。続いて、お薄もどうぞ、と久しぶりにお茶も頂戴しました。



近況を話しながら私は言われるままに寛いでいるこの間、叔母はこちらに向かって
ゆっくりと団扇を動かし続けており、すべてが流れるような所作と心遣い。

裏千家の名誉師範でもある叔母。しばらくぶりに会ったら、社会人として
現役の姿を以前より客観的に眺めることができ、着物の好みと着こなしは昔か
ら素敵だったけれど、立ち居振る舞いやかたちにとどまらない、そのもてなしの心に
あらためて触れた想いがしたのでした。

お稽古に通っていた頃は、とにかくお点前の型を覚えるので頭はいっぱいでした。
床の間の飾り、お茶碗など季節毎に見ても、当時は季節の移り変わりそのものに対して、
今感じているような美しさや価値を見出しておらず、すべてが何となく通り過ぎていて
自分の中に留まらなかった気がします。

結局、甘えもあってお薄のお点前から進歩もせず、留学を機にやめたのでした。

想えば何とももったいないことですが、物事が自分の中で熟すのには実に時間がかかるもの。

そして気付けば、最近私が関心を寄せている日本の文化、花も器も軸物も着物も、
その昔からここにあったんだ、という発見。

急に、お茶のお稽古に今通えたらきっと愉しいだろうなと思いながら、いい年を
して今度は気まぐれにやめられもせず、よくよく考えよう、と思った分だけは、
私も当時より進歩したといえるかも知れません。



magnolia111 at 22:53 │Comments(0)この記事をクリップ!着物   | 和菓子

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