June 11, 2008
鈴蘭と芍薬
両手でそっと包んで鼻先に寄せると、青さを感じるさわやかな香り。こんなに小さな花なのに、強く香るのだったっけ。そういえば、たしかディオールだったか、すずらんの香りの香水があったような。
当時23歳。今振り返れば何も考えておらず、すべてお任せ。
自分の結婚式についても、あれこれ夢見る時間の余裕もなく、また例え時間があっても、こうしたいという自分自身の好み自体がはっきりしていなかったように思います。
あらゆる意味で幼くて、ふみさんにはなんて子どもと思われていたのだろうな。
「秋なので手に入れるのが大変でしたが、ぜひ鈴蘭を使いたかった」と選んで
下さったのは、今思えば苦笑しつつも納得できること。
そんなことに気付いたのもむしろ最近のことですから、私の歩みののろさも
相当なのだけど、以来ようやく、この小さくて可憐な花をしみじみと愛おし
く感じるようになりました。
もはや鈴蘭に見立てられることもない今は、初心忘るべからず、と
いう懐かしい気持ち。
一方芍薬は大輪で華やか、花の中の花といった風情。
こんなに大輪なのに香りがほとんどないのは不思議。
あっという間に満開になり、暗い玄関に白い灯りを点けたみたい。
菖蒲の花が描かれた絵も、(実は一年中掛けたままですが)今の
季節にぴったりです。
