April 26, 2008

マウイの旅 #5  美しい花

夜9時過ぎ、久しぶりに歩きにでかけました。
ルートを考えず、TSUTAYAに寄ってDVD をチェックして、
ドラッグストアでシャンプーを物色しながら、いつもよりペース
ダウンしてゆっくりと気の向くまま。

恵比寿駅周辺は、新入社員の歓迎会といった雰囲気の人たちが多く、
とても賑やか。街は煌々と明るくて星も見えず、耳を澄ましても
聞こえるのは都会の喧騒ばかり。
強く吹き渡る風は、思いのほか冷たいと体全体で感じながら、
空気のすがすがしさは違っても、風は風。
都会でもこれは同じに吹くのだな、と当たり前のことを思ったりして。
プルメリア

さてマウイ最後の話。
東の小さな町ハナで見た花々の中で、印象的だったのが、
ホテルの敷地内にたくさん植えられたプルメリアでした。
葉がなく枝の先に花がぽつぽつとついている木と、茂った葉
とともに花が咲く木が入り混じっているのは、はじめに見た
ときからなんとも不思議な景色でした。

ホテルの人に違いを訊ねると、「That's a good question! 
But I don’t know. They are crazy blooming all the year around.」



46アプローチ


南国のモチーフとして色々なものに使われて、見飽きた気がしていた
のですが、日に何度もあるシャワーでぱらぱらと落ちると、
また新たに花が開き、朝には夜の間に降った花が地面を飾っており、
その美しさは滞在中見るたびに心動かされるものでした。

香りも色によって違い、ピンクで中が黄色のものが一番濃厚で
オイル気を感じる香り。ホテルのコンシェルジュの女性が
プルメリアでレイを作っていたので尋ねると、娘がたくさん
拾って来たから、作っているの、と。

夜遅く部屋の前で星を見たとき、私も地面のたくさんの花を拾って
部屋のアプローチ両側の壁にきれいに並べたりしていたので、
自然と手に取りたくなる気持ちがよくわかったのでした。

たくさんの花を見たこの旅行中、ふと浮かんだのが小林秀雄の有名な
言葉、美しい「花」がある。「花」の美しさというものはない。

以前から意味がわからず、哲学的で難しいなあと思っていたのですが、
頭で考えるよりも素直に、そこに在る美しい花を目の前にして、
自分が今感じていることと同じなのかもしれないと思え、言葉でうまく
説明できないものの、ほんの少しだけ近づいた気持ち。
ハイビスカス


ハイビスカスの天を突くかのようなおしべ。
水の中でつぼみを膨らませた後、90度その茎を曲げて水から
顔を出して開く蓮。
蓮
人の手を加えたものも、そうでないものもすべてが美しい花たち。
好きな宮本輝の「花の降る午後」という題の小説と、有元利夫の絵の「降る花」のモチーフとも自然に心の中で重なり合い、「花の降る土地」、そんな楽園をいつも心に持ちたいと強く感じたのでした。

欲張りな私のこと、これまではいったん始まってしまうと旅が
あっという間に終わってしまう寂しさを想像して、出発前が一番愉しい
と思ったりしていたのですが、今回は不思議と、終わってしまった
寂しさを超える深い充足感と思い出に満たされての帰国となったのでした。



magnolia111 at 17:54 │Comments(0)この記事をクリップ!ハワイ  | 

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